更年期障害とは
更年期障害とは、50歳あたりを中心に45歳から55歳の更年期に生じる、主に女性の身体的な不調のことをいいます。
一般的に女性は50歳前後で月経が止まり、やがて閉経を向かえることになります。
この一連の変化が更年期障害で、体調が変化したり性格が変わってしまうケースもあります。
更年期の原因
更年期の原因は閉経時に起こる卵巣の機能低下と、女性ホルモンの1つエストロゲンの分泌量低下です。
エストロゲンが不足すると、脳は卵巣に分泌を促すシグナルを出しますが、そのシグナルが脳の興奮を引き起こして自律神経の乱れに至ります。
それこそが更年期障害のメカニズムで、体調不良や精神的な変化に結びつきます。
月経の仕組み
月経の仕組みは、一般的に1ヶ月周期で子宮から出血したり、体調が変化することで知られています。
正確には個人差がありますが、だいたい28日周期で月経が起こり、4日から7日程度痛みや不調が続きます。
更年期になるとこの周期が乱れ、やがて更年期障害となって長引く症状が発生することになります。
女性ホルモンの関わり
女性ホルモンの関わりとしては、月経期を過ぎて卵胞期に入ると、卵胞ホルモンと呼ばれるエストロゲンの分泌量が急激に増加します。
排卵期には一旦分泌量が低下しますが、黄体期になると今度は黄体ホルモンのプロゲステロンと一緒に増加します。
これが本来の月経ですが、更年期になると女性ホルモンの分泌量が低下するので、体調不良の不調に繋がります
更年期の体の変化
更年期の体の変化は、肩こりや疲労感の増加に頭痛とほてりなど、様々な症状となって現れます。
人によって現れる症状は異なりますが、複数の不調が同時に並行して発症することが少なくないです。
他にも腹痛や腰痛に不眠と、イライラ感に動悸・息切れや、うつ症状といった不安感の増加も当てはまります。
卵巣機能の変化
卵巣機能の変化として、卵胞が消失して排卵が止まることや、ホルモンの産生の低下や消失が挙げられます。
ホルモンの産生量低下はエストロゲンの欠乏に繋がり、それがやがて体の不調や変化に変わります。
卵巣の機能だけでなく形態も変わりますから、目に見えない体の内側でも変化が起こるわけです。
体の変化
体の変化は加齢とエストロゲンが関係しており、卵巣機能の変化によるエストロゲンの欠乏が大きな要因です。
40歳を過ぎると月経異常が起こりやすくなり、その後希発月経や機能性出血に、顔のほてりやのぼせで知られる自律神経失調が出てきます。
暑くない場所で発汗量が増える異常発汗と、精神神経系症状を含めたその他の症状が、年齢と共に次々と増加します。
精神神経系症状はやがて記憶力の低下や認知症に、泌尿生殖器の萎縮症状では、性交障害や尿失禁に発展します。
Moreover 、高コレステロール血症や心血管系疾患に、骨密度の減少が生じて骨粗しょう症にもなりやすくなります。
更年期障害:ゆらぎ期とは
ゆらぎ期とは閉経前後の約10年を差す言葉で、ホルモンバランスの分泌量に変化が起こり、体に不安定な不調が起こる時期のことです。
これまでとは違った変化が体に生じ、心身に不安定な状況が起こることからゆらぎ期と命名されています。
朝気持ち良く起き上がれない、あるいは天気が良くてもやる気が出ないようならゆらぎ期が疑われます。
ゆらぎ期の変化は肌質にも現れるので、化粧ノリが良くないと感じ始めたら要注意です。
ドライアイや動悸の増加に顔のほてりと、家事や仕事に以前よりも時間が掛かると思うようなら、ゆらぎ期との関係が懸念されます。
加えて、以前よりミスが増えたと感じたり、不安感の増加や短気になるなどの変化も代表的な症状です。
ゆらぎ期は調子が良い時と悪い時が不安定に入れ替わりますから、状態を安定させる対策が必要になります。